トランスフォーマー・キスぷれ

第51回放送 2007年3月26日



  「トランスフォーマー・キスぷれ TF情報局」は、今回で最終回。ナイター中継の都合で、今回は、レギュラー放送の火曜日夜9時からではなく、25時間早い、月曜日の夜8時からの放送となった。

 オープニングとエンディングは、最終回らしくこの1年間を振り返る内容。レギュラーコーナーの「おしえてTF情報局」は今回は無し、「こんな時どうする」は3月18日の公開録音での罰ゲームの模様を放送。キスぷれラジオドラマも第2部の最終回を迎える。ドラマは声優3人の出演。


●エピソード概要

 金色の腕につかまれて連れ去られたメリッサは、そこで、同じ様に連れ去られたシャオシャオ、当梨と再会する事ができた。だが、スパークボット達は、なにかを恐れるように逃げ出してしまう。この金色の存在は、メリッサ達の世界のプライマス。トランスフォーマーの神と言われる存在で、オラクルやベクターシグマと呼ばれた事もある。
 プライマスは金色の方舟に変形し、過去の時代に逃げるスパークボット達を追跡する。メリッサ達がスパークボットに集めさせられていたのは、オールスパークのかけらでは無く、2005年に爆発したユニクロンの緑色のエネルギーが時空を超えて飛散したものだった。それは後の時代にアンゴルモアエネルギーと呼ばれるユニクロンの生命エネルギーに他ならない。

 太古の地球で、ようやくスパークボットを追い詰めたプライマスとキスプレイヤー達が問い詰める。スパークボットはプライマスの使いなどでは無く、その正体はユニクロンの使いだった。2005年に放逐されたガルバトロンの軌道を変えて地球に落下させたのも、人間を触媒にユニクロン細胞を育てようとした彼等の企みだったのだ。万事休す、この場でアンゴルモアエネルギーを開放しようと試みたスパークボットだったが、プライマスは巨大な大砲に変形して、その砲撃でスパークボット達をアンゴルモアエネルギーごと地球に封じ込め、そして、そこには封印として巨大な基地が設置された。それはブレイブマキシマスそのものだった…。
 
 プライマスに自分達の未来はどうなるのかを尋ねるシャオシャオだったが、プライマスはそれに答えること無く、金色の球体に変形して眠りについた。
 そして、また時間が移動し、メリッサ達が現われたのは、2007年のコンサート会場。この時間旅行が始まった元の時代、元の場所へと戻る事ができた。

 3人は、昇る朝日を見つめながら、プライマスが答えることの無かった自分達の未来へと思いを馳せる。未来は、神によって決められるものでは無く、自分達が1歩1歩、築いていくものなのだ。将来を思い描く3人。メリッサは、コンボイが復活した時の為に、人類とトランスフォーマーの関係が良好であるようEDCに戻り活動を続ける事を。シャオシャオは、その時に備えて、メリッサともっと仲良くなって、コンボイに取られないように頑張りたいと。当梨は、はっきりした夢は持っていないが、未来への1歩1歩を築く、1度しかない毎日の日々を大切に生きて行きたいと思うのだった。


■善神プライマス

 今回で、第2期ドラマは最終回を迎える。
 プライマスの使いと称していたスパークボット達の正体は、実はユニクロンの使いで、キスぷれ第1期展開の発端となった、ガルバトロンの地球墜落も彼らによって仕組まれたものだと明かされ、またメリッサ達が集めていたものもオールスパークでは無く、ユニクロンのエネルギーだったとされている。
 ラジオドラマ第41回で2005年のユニクロンの爆発が描かれた際に、ガルバトロンが地球では無い方向へ飛んでいったと説明されていた点や、ユニクロンから緑色のエネルギーが撒き散らされていくと説明されていた点は、伏線として組み込まれていたものだったという事で納得。

 今回登場した「プライマス」は、金色の姿をしているが、これは懸賞品として2004年に登場した復刻版ロディマスコンボイを金メッキ仕様にした「善神プライマス」を想定したもの。ドラマ中で変形する方舟とは、ロディマスコンボイのカーモードの事であり、スパークボット達を封印した大砲とはモビルディフェンダー形態の事だろう。シャオシャオは、この方舟をキャンピングカーにしか見えないと評している。
 ドラマ中では、プライマスが「ベクターシグマ」や「オラクル」等の別名を持つと説明されているが、G1アニメの世界観にはプライマスは登場しておらず、それに近い存在と思われる創造者と関連付けたのだろう。ベクターシグマはG1アニメシリーズに登場したマスターコンピューターでトランスフォーマーに命を与える事ができる存在、「オラクル」とはビーストウォーズ・リターンズに登場した、トランスフォーマーの創造主とされる存在である。オートルーパー玩具のパッケージ台紙に記載されたキスぷれ年表によれば、この2者は同一の存在と解釈されている。そして、今回、さらに別名として「プライマス」という名も持つ事にされたのだ。ドラマ中、プライマスは金色の球体に変形して眠りにつくが、ベクターシグマはミラーボールのような金色の球体の姿をしており、プライマスとベクターシグマが同一の存在である事を印象付けている。

 スパークボット達は、アンゴルモアエネルギーを抱えたまま、太古の地球に封印され、そこにブレイブマキシマスが守護者として設置されたという結末になっているが、これは「トランスフォーマー・カーロボット」において、「ガイアエネルギーを守る為、サイバトロンが太古の地球にブレイブマキシマスを建設し封印した。」というバックボーンを引用し、ビーストウォーズセカンド、及びネオに登場するアンゴルモアエネルギーと関連付けたものだと思われる。勿論、カーロボット劇中では、ガイアエネルギーとユニクロンとの関連性は示されている訳では無く、これはキスぷれ独自の解釈。
 ユニクロンの生命エネルギーであるアンゴルモアエネルギーが、何故、G1世界の歴代総司令官に宿っていたのかは不明だが、ビーストウォーズ・セカンドの時点でのアンゴルモアエネルギーの設定は、「使い方次第で善にも悪にもなる。」という、後のBWネオで出来たユニクロンの生命エネルギーという設定とは矛盾するような扱いになっており、この「善にも悪にもなる」という点に理由付けをする為に、正義の象徴たるサイバトロン総司令官に宿っていたという設定を逆説的に導き出したのかもしれない。(根拠は無い。)

 かくして、キスぷれ展開は一応の決着を付け終了した訳だが、結局の所、重大な問題が未解決のまま残っている。歴代TFシリーズと連なる世界として描かれているからには、キスプレイヤーのメリッサと2010に登場するメリッサが同一人物か否かという点に関して明確にしておきたい所だが、それに関して特に触れられる事は無かった。勿論、設定上は同一人物だとしても、ソフトを展開する媒体によって異なるキャラクター付けが為されるという例はいくつもあるので、そういった表現方法の違いだと受け止める事も出来なくは無いが。
 あとは、シャオシャオの首輪になっている南京錠は、なにか秘密があるのかもしれないと、ほのめかされながらも結局、最後までその設定が語られる事は無かった点が心残りではある。

■公開録音

 3月18日の公開録音は、約1時間をかけて行なわれたが、実際の放送で使用されたのは、「こんな時どうする」の罰ゲームのみで、「TRANSFORMER」のライブや、キスぷれ紙芝居、おしえてTF情報局出張版等は全く放送されなかった。罰ゲームも編集でややカットされた個所があり、微妙なためらいの間が無くなって、公開録音時の臨場感はやや失われた感がある。

 今回でラジオ番組は終了したが、当サイトでは、来週に公開録音時のキスぷれ紙芝居のレビューをアップする予定。

 余談だが、この半年間、毎回TF情報局のオープニングで流れていた曲は、日本のロックバンドTRICERATOPS(トライセラトップス)の曲「トランスフォーマー」を流用したもの。

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