トランスフォーマー・キスぷれ
漫画版
第1回 2006年10月号（8月21日発売）
| 月刊コミック電撃大王2006年10月号から連載開始された、漫画版キスぷれのレビュー。 本項では、キャラ名、用語を漫画本編の表記と統一した為、セリフから独自に表記を起こしたラジオドラマレビューと異なる場合がある。 ●ストーリー要約 東京都内では、EDCの天桜(あまおう)司令官率いるオートルーパー隊によるレギオン掃討作戦が展開されていた。 その最中、一人町をさ迷う少女当梨は、レギオンに遭遇し襲われる。そこにオートルーパーが駆け付けるも、融合限界に達しキスプレイヤーと分離。レギオンは、パートナーのいないオートルーパーに襲い掛かる。 オートルーパーの呼び掛けに応じ、当梨はオートルーパーとキスを交わし融合し、レギオンを撃退。しかし、そのまま意識を失ってしまう。 翌朝、当梨は見知らぬ部屋で目覚める。そして、そこに突然訪れたEDC隊員りんごの歓迎を受けるのだった。 一方、成田では輸送機からコンボイが搬出されていた。遠くには、その到着を何者かに連絡するメリッサの姿があった。 ■キャラクター（登場順） ・人隣当梨 本編の主人公と見られる。TFとの戦いで両親を失い、生きる気力を無くし町をさ迷っていた所をレギオンに襲われる。 ・天桜司令官 初出キャラ。EDC東京オートルーパー隊の司令官。女性。当梨の事を以前から知っていたようだが、当梨は彼女と面識は無い模様。 ・レギオン(自動車型) EDCの捜索を逃れ、当梨を襲った個体。バイナルテック版オーバードライブのボディにメガトロンに似た頭部を持つ。カーモードは部分的にデザイン変更されているようだ。 ・オートルーパー“子04” EDC隊員シャオシャオと融合した状態で、当梨の危機に駆け付けるも、融合が解除され危機に陥るが、当梨を新たなパートナーに選び再融合、レギオンを撃退する。 ・シャオ シャオシャオの愛称と思われる。EDC隊員でオートルーパー子04のパートナー。強力なキスプレイヤー能力の持ち主だが、当梨の危機に駆け付けた際には融合限界時間を迎え、意識不明のまま強制的に分離させられる。 ・りんご 初出キャラ。EDC女性隊員で、装着した腕章から子(ね)小隊のメンバーと思われる。シャオシャオよりも強力なキスプレイヤーと目される当梨の味見に訪れる。 ・メリッサ 成田に到着したコンボイを、待ち構えていた。レジスタンスの作戦計画の一環と見られる。 ・コンボイ 機能停止中のコンボイは、輸送機で成田に搬送される。劇中では頭部のみしか描かれておらず、キスぷれ版のダッジRAMの姿なのかは不明。 ■解説 漫画版キスぷれは、ラジオドラマ以前から物語が始まっている。ラジオドラマ中で断片的に語られる彼女らの過去とほぼ一致する描写で、当梨はEDC入隊前、シャオシャオはオートルーパー隊のエースとして活躍している。また、メリッサはレジスタンスとして活動している模様。ラストに登場するコンボイから見て、次回からはラジオドラマ中でほのめかされた「コンボイ東京移送作戦」にまつわるストーリーが描かれると見られる。ラジオドラマ中の描写によれば、この作戦がきっかけでシャオシャオはEDCから離反したとされている。 敵として登場するレギオンは、今回始めてビジュアルとして描かれたが、その頭部はなぜかメガトロンにそっくり。キスぷれの設定では、ＴＦザ・ムービーと同様にメガトロンはガルバトロンに生まれ変ったとされているので、同一人物ではあり得ないが、なんらかの関連があるのかは不明。 レギオン自体の正体も不明だが、あるいはメガトロンをガルバトロンに転生させたユニクロンがなんらかの関わりを持っている可能性も無いとは言えない（根拠無き推測）。 ラジオドラマでは、一度も「デストロン」という言葉は使われていなかったが、今回の自動車型レギオンはデストロンのマークを付けている。 キスプレイヤーのトランスフォーマーとの「融合」は、ラジオドラマ中の描写では、精神的な結合はあれど肉体的には別であるかのような曖昧な描写があるのみだったが、今回は、精神のみならず肉体的にも完全に融合してしまうという描写になっている。また、融合限界時間が来たシャオシャオが強制排除されるシーンがあるが、この際にシャオシャオは、全裸で粘液にまみれた状態で排出されている。 シャオシャオと分離後、レギオンとの交戦で、オートルーパー“子04”は右腕を破壊され失ったが、当梨との再融合を果たすと、パイプやコード類を伸ばし新たな右腕を再生している。 オートルーパーの標準装備は「クレムジークガン」で、劇中でも「クレムジーク弾」をレギオンに打ち込んだというセリフがあるが、「クレムジーク」とは初代ＴＦアニメに登場したエネルギー生命体。メガトロンにより生み出されたクレムジークは、トランスフォーマーと接触すると体内の回路をスパークさせ行動不能にしてしまう性質があったが、それを人類の技術で再現し武装として利用しているものと思われる。 |