2000年12月27日発売
復刻版商品第3弾として発売されたホットロディマスは、今回の説明書にも記述がある通り、海外 で1986年度に登場し映画「トランスフォーマー ザ ムービー(1986)」で主役級の活躍をしたキャ ラクター。 日本では、劇場版登場キャラクターの大半は、テレビアニメ「トランスフォーマー2010」の放映に合せ て、1986年の10月頃から順次発売されて行ったが、このホットロディマスだけは、カタログには掲 載されていたものの、発売が翌1987年の4月と大きく遅れをとった。 この当時には珍しく、雑誌広告で「4月18日緊急発売」と発売日が告知されていたのが印象深い。 ホットロディマスの日本発売が遅れたのは、当初、劇場版作品の日本公開が1987年夏に予定 されており、その主役であるホットロディマスは、公開時期に合せて発売する戦略だったのだと 思われる。その後、劇場版は日本での公開が未定となった為、ホットロディマスの玩具は、アニメ 「トランスフォーマー2010」の放映終盤に急遽発売されたという事だろう。この時期、すでに次回作 である、「トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ」を目前に控えていた為か、ホットロディマスの 出荷数はかなり少なく、日本で、ようやく劇場版作品がビデオで販売される事になった1989年に は、すでにかなりのプレミアムアイテムと化していた。 今回の復刻は、海外のみで販売された武器変更バージョン、「ターゲットマスター」版として発売され た際に、一部の形状を変更された金型を、通常版のホットロディマスの仕様に再改修している。 他の復刻版商品と同じく、「MADE IN CHINA」。 |
スーパーカーモード |
ロボットモード |
アタックカー: 2種類の武器のいずれかを、カーモードのエンジン 部に取り付ける事が出来る。 |
アタックカーモード |
変更点: 海外で、1987年にターゲットマスター版として発売された際に変更された 個所は、手首及び、エンジン部の武器取り付け穴の径と、フトモモの部分の シール貼り付け用の窪みだが、今回の復刻版では、これらの部分を通常版 ホットロディマスと同じ仕様に再度改修している。とは言え、いずれも改修の 痕跡は、ありありと残ってしまっている。 手首の穴は、ターゲットマスター版で径を大きくする際に、親指付近のモー ルドが欠けてしまっているが、復刻版ではこの部分の径を小さくしただけで、 モールドの復活は行われていない。(右図上) 同様に、エンジン部分もモールド変更箇所はそのままで、穴の径のみを小さ く修正している。(右図下) フトモモには、ターゲットマスター版改修時に、シールを貼る為の窪みが設け られたが、復刻版では通常版の様にフラットな面に修正された。しかし、元の 窪みの痕跡がハッキリと確認出来る。(未掲載) |
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復刻版 オリジナル |
シール関連: 復刻版説明書にも記載されているが、カーモード側面のファイヤーパターンが 描かれたシールは、オリジナル版、及びターゲットマスター版では、パープル だったが、復刻版では、本来のボディカラーであるレッドに修正されている。 説明書に記載されているように、パープルは試作段階のカラーの名残で、今 回初めて本来あるべき色に修正された事になる。 右図は、上が復刻版、下がオリジナル版。 日本版説明書のシールの貼付指定で、シール「1」と「2」は、好きな場所に貼る 様に指示されているが、本来は、パッケージイラストでも確認出来る様に、フトモ モの部分に貼る物で、海外版の説明書にはキチンとその様に指示されている。 ただ、変形システムの関係で、このシールを貼っても、変形させるとすぐに剥が れてしまう為に、日本版ではあえて指示していないのだろう。復刻版では、シー ルの厚みが当時の物よりも厚手になっているので、より剥がれ易くなっている。 尚、ターゲットマスター版では、このフトモモの部分に窪みを設け、そこにシール を貼る様に改定されているので、剥がれる心配は無くなった。シール自体もデ ザインはそのままに、少し小さくされていた。(ターゲットマスター版でも従来通り フトモモがフラットなバージョンも存在し、恐らく初期版だと推測される。) |
本体側面シール |
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カード: ホットロディマスには、発売当時からキャラクターカードが付属していたが、今回の 復刻版では、復刻版コンボイ、ウルトラマグナスに合せた新規デザインのカードに 差し替えられている。 |
ターゲットマスター版とは?: 今回の説明で度々登場する「ターゲットマスター」とは、武器に変形する小型ロボットが 付属したトランスフォーマーのカテゴリで、海外では1987年に登場した。 そのラインナップは、サイバトロン、デストロン双方ともに完全に新規に制作された商品 と前年度の商品を改修して武器を付属した物との2種類が存在し、前年度アイテムの 改修商品は、日本では未発売で、海外でも生産数が少なく、現在かなりの希少価値が 付いている。 今回紹介したホットロディマスの他に、ブラー、チャー、サイクロナス、スカージもターゲット マスター版が発売されていた。 |