C−326 ギャラクシーシャトル


 アニメ本編では、主に、サイバトロン戦士を戦場まで輸送するのに活躍した大型スペースシャトル型ロボット。輸送が任務だけに、シャトルモードでの登場回数はかなり多いが、ロボットモードに変形した回は、あまり多くは無い。

 商品は、元々は、海外で発売されていた、”Micromasters”シリーズの国内展開として、TFビクトリーと平行して展開される予定だった「マイクロマン」シリーズのラインナップとして開発されたもの。この時点では、のちの「C-330 ロケットベース」とのセット販売が予定されていた。アニメ本編で、当初、シャトルと発射基地の両方を合わせた状態で「ギャラクシーシャトル」と呼んでいたのは、このセット販売が念頭にあった為だろう。ちなみに、アニメでは当初、シャトル部のみは「シャトルロボ」、基地本体のみは、「シャトルベース」と呼ばれていた。

 しかし、「マイクロマン」シリーズは、結果的にキャンセルされ、次年度のTF主力商品「マイクロトランスフォーマー」シリーズへと商品ラインを再編成される事になり、すでに、アニメ TFビクトリー中で、それなりに活躍していた、ギャラクシーシャトルは、シャトルロボのみを単品で、シリーズ終盤に発売される事になる。


スペースシャトルモード

ロボットモード


ギミック説明:

 元々、「マイクロマン」(マイクロトランスフォーマー)のラインナップとして開発されているだけに、コクピットには、それらの小型ロボットが搭乗できるように設計されているが、最初の発売の時点では、シャトルロボのみが単品で発売された為に、コクピットには、ブレインマスターシリーズの「ブレイン」(内臓小型ロボット)を乗せるように指示されていた。

 本体自体は、当初の予定が、発射基地の付属物扱いだった為か、大きさこそ結構あるものの、各部は比較的チープな構造になっている。価格からも、サイズに比して、大味な作りになっている事が見て取れる。(定価2500円)

 TFビクトリー終了後、マイクロTFの発売と同時に、パッケージを「トランスフォーマーZ(ゾーン)」仕様に変更して再発売されている(ナンバーは同じ)。
 この時、ビクトリー版の説明書では、「ブレイン」を乗せると説明されていた個所が「マイクロトランスフォーマー」に改められている。

 また、「C-330 ロケットベース」の説明書には、ギャラクシーシャトルの本体内部にもマイクロTFを1台搭載できる事が説明されているが、「ゾーン」版ギャラクシーシャトルの説明書ではこの件は説明されていない。
 尚、右図では、実際のスペースシャトルのように貨物室を開いた状態で撮影しているが、説明書では、ブースター部分を折り曲げた断面から、マイクロTFを乗せる様に指示されている。


ブレイン搭乗

ペイロード


謎:

 発売には、紆余曲折があり、上記の様に、当初は明かされていなかったギミックもあったこの商品だが、注意深く観察すると、更なる疑問点が浮かんでくる。

 まず、ロボット時の両肩と、足首の裏側に用途不明の5ミリ径ジョイント穴が空いている事。それに、シャトル時の本体裏側(ロボット時には腰にあたる部分)に、コントロールパネル状のシールを貼るように指示されているが、これは、説明書に書かれたどのモードでも、ほぼまったく見えない位置であり、意味が無い。そして、付属のシール台紙には、何か他のパーツが付属予定でした、と言わんばかりに余る、サイバトロンマークが1枚・・・。

 コントロールパネル状のシールから推察するに、なんらかのオプションパーツを装着しての、基地モードへの変形が当初の予定にあったのではないかと思われるが、真相は不明。
 パッケージのキャラクター説明で、「サイバトロンの移動基地」等と書かれているのは、この名残なのかもしれない。

■追記
 この謎に関しては、ムック本「トランスフォーマー・ジェネレーション」の記事によって解明された。
 詳細は、当サイト「その他のアイテム」内の「ギャラクシーシャトル・ゾーンモード」にて。

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