パッケージ

POWERGLIDE


(パワーグライド)


 アメリカでは、2008年7月頃に発売された、ウルトラクラス・アソートwave1から登場した商品のひとつ。

 パワーグライドは、G1シリーズに登場した航空機に変形する小型のオートボット。今回は、ほぼ同様のモチーフでのリメイクとなったが、そのサイズは大幅に大型化した。

 日本では、USAエディション・パワーグライドとして、海外版とは異なるカラーリングで発売された。



ビークルモード

ロボットモード


 本来、G1シリーズでのパワーグライドは、いわゆるミニボット(注という小型TFのカテゴリで発売された商品で、外見的にも、アニメでのキャラクター描写的にも、あまり戦闘的では無い印象のキャラクターだったが、今回のウルトラクラス版では大型化した商品サイズと戦闘的な印象のデザイン、そしてカラーリングの変更によって、過去のキャラクターイメージから大きく逸脱した商品となった。

 ビークルモードは、G1版のモチーフであるA-10攻撃機を踏襲しているが、細部のディテールは実機とは異なるSFビークル的なアレンジが施されている。機首の下面にはロボット時の手持ち武器を取り付ける事ができる。この武器は、前後どちらでも使用できる形状で、片方がガトリングガンのディテール、もう片方が実際にミサイルを発射できるミサイルランチャーになっており、どちらでも好みで向きを選ぶ事ができるが、ガトリングガンを前にした場合は、ミサイルの先端が機体に多少干渉する難点がある。他に、ビークルモード時には、着陸脚を降ろして着陸状態にする事もできる。

 ロボットモードは、翼をボディの側面に配する点や、腕部の構成、頭部の形状にG1版の面影を感じられるが、全体的にはパーツの配置がかなり異なる。今回は、胸部に配された左右のエンジンポッドが非常に目立つポイントになっており、その構造上、上半身に重心が偏っている。関節部分は基本的な箇所はほぼ可動するフリーポーザブル仕様。手持ち武器は、ビークルモード同様に前後どちらでも使用できると説明されている。

 胸部のパーツは変形の都合でカバーを開く事ができるが、内部にはハートのマークがモールドされている。これは、G1アニメのエピソード「令嬢より愛を込めて」のラストにて、人間の女性に心惑わされたパワーグライドが胴体のハッチを開けると、そこにはハートのマークが点滅していたという演出からの引用と思われる。

 ユニバース・ウルトラクラスの商品は、ライト&サウンドギミックの搭載が特徴となっている。パワーグライドでは、ビークルモード時には、機体中央のオレンジ色のボタンを押す度に、3種類の攻撃音や飛行音が順番に鳴り、コクピット内と左右のエンジンの噴射口が点滅する。
ロボットモードでは、ビークルモード時のボタンに重なるように配置された尾翼の付け根部分を押す事でギミックが作動する。ロボット時には、音声は攻撃音1種だけに固定され、ビークル時と同じ発光箇所に加えて眼も発光する。
 また、変形時には胴体の折り畳みに連動して、いわゆるG1変形音が鳴るが、ビークルからロボットへ変形させる場合とその逆の場合で音程の異なる別の変形音が鳴るようになっている。

 全体のカラーリングは、ほぼ全体が赤だったG1版とは異なり、全体がライトグレーの成型色になっている。要所には赤でラインが入り、頭部はG1版のイメージを残す赤で彩色されている。クリアパーツはオレンジの成型色。
 胸部には、オートボットのエンブレムがプリントされ、機首やエンジン、尾翼等にナンバーがプリントされている。

 なお、パワーグライドは、2006年にクラシック・シリーズのレジェンズクラス商品として、サイバートロン版ジェットファイアをリペイントしたアイテムが発売される予定があったが商標上の問題で、別キャラクターの「ファイアフライト」として発売された経緯があった。それから2年、今回のユニバース版商品では商標上の問題が解消したのかストレートに「パワーグライド」の商品名での発売となった。




うしろ


胸部内のハート


元ミニボット仲間と

武器をガトリング砲側で保持



■注:「ミニボット」とは、本来は日本国内での商品展開でのみ使用されたカテゴリ名で、海外では該当する商品は、カタログ等での記載において「ミニ・カー」「ミニ・ビークル」「ミニ・オートボット」等と分類された。これらは単に小型の商品である事を表す分類に過ぎず、また年度によって呼称も異なる為、近年では海外のファンの間でも、該当するカテゴリに属するキャラクターを包括するサブグループ名として「ミニボット」の呼称が便宜的に用いられる場合が多く見られる。

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