D-012 ブラックコンボイ


トランスフォーマー史上初めて明確なキャラクター設定を持って登場した“悪のコンボイ”。「コンボイ」の名を持つキャラクターが、同時に複数存在するという設定が明文化されている日本版ならではの商品展開と言える。

商品自体は、1995年に「トランスフォーマー G-2」シリーズで発売された、「TRF-13 バトルコンボイ」の仕様変更版。このバトルコンボイは、初代コンボイのリニューアル最新版として登場した商品だが、ソフト展開に乏しい「G-2」の最後期に発売された為に、その商品クオリティに反してキャラクター知名度は低かった。

アニメ劇中では、コンバットロンの5名とともにギガトロンによって太古の時代のサイバトロン戦士が悪のTFとして再生させられたキャラクター。


タンクローリーモード

ロボットモード

バトルベース


玩具本体は、G-2「バトルコンボイ」のカラーリングを変更し、ステッカー類と彩色を変更した物だが、基本的には同型で、海外版のバトルコンボイに存在した武器とライトの発光ギミックは、今回も削除されたままである。今回のブラックコンボイでは、全身に細かい彩色が追加されているが、もっとも印象的なのは、ロボットモードの目の周囲が縁取りされている事で、バトルコンボイでは、やや大きく切れ長だった目が修正されている。

タンクローリーの後部が変形する攻撃基地はバトルベースと呼ばれ、強力なスプリングによって半自動変形する。基地形態では、エアポンプによる大型ミサイル発射、スプリングによる5連ミサイル、ディスクランチャー等の武器を装備する。5連ミサイルは、説明書には記載されていないが、ロボットモードで手に持たせる事も出来る。(右図)

ディスクランチャーから発射されるディスクには、G-2時代のサイバトロンエンブレムがモールドされているが、この部分は修正されておらず、このエンブレムを上下逆にした物をビークルタイプのデストロンガー全体のシンボルとする事で解決している。元々はコンボイの顔をデザイン化した物だったが、上下逆にした状態だと、マスクとして描かれていた部分をヘルメットに、ひたいの飾りの部分を口に見立てる事で、ちょうど映画「スターウォーズ」シリーズに登場する悪のキャラクター「ダース・ヴェイダー」風の顔に見ることが出来る。

アニメ劇中で彼等ブラックコンボイとコンバットロンが、過去のサイバトロン戦士からデストロンガーに転生させられるという展開も、もしかしたらこの玩具の「逆G-2サイバトロンエンブレム」の成り立ちからインスパイアされたアイディアなのかもしれない。

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