アメリカ版パッケージ
DECEPTICON BLUDGEON
(ディセプティコン・ブラジオン)

RD-20 NESTブラジオン

 アメリカでは、2009年12月頃から発売された、ヴォイジャークラス・アソートwave4から登場した商品のひとつ。2010年度向け展開の『NEST グローバル・アライアンス』シリーズの最初の商品のひとつでもある。

 ディセプティコン・ブラジオンは、戦車に変形するディセプティコン。1989年に海外で発売された同名キャラクターをムービー世界観向けにリメイクしたもの。映画には登場しない玩具独自のキャラクター。

 日本では、2010年1月23日頃、「RD-20 NESTブラジオン」として発売。



ジャングルタンクモード

ロボットモード



  今回のNEST版ブラジオンのデザインは、1989年に海外で発売されたG1バージョンの同名キャラクターから引用されている。ロボットモードにG1版のプリテンダーシェル(生物の外観を持った外殻)のデザインを採り入れた髑髏の鎧武者姿、ビークルモードはG1版の内部ロボットと同様の戦車というデザイン構成になっている。

 また、日本では未発売だが、海外では2009年にリベンジ・シリーズで発売された『マスター・オブ・メタリカトー』2パックに、オートボット・ホワールとのセットでデラックスクラスの同名商品が登場している。これは、2007年に発売されたレッケージのリペイント製品だった。
 今回のNEST版の設定は、この2パックのパッケージに記載された設定/ストーリーの後日談となっており、ホワールとの戦いに敗れたブラジオンは、新たなビークルモードをスキャンし、東南アジアのジャングルに姿を隠したとされている。

ビークルモード

 ビークルモードの戦車は、パッケージでは「ジャングルタンク」と記載されている。ロボットモードの武者という和製モチーフに合わせたのか、デザインは日本の90式戦車をベースに細部や装備をアレンジしたものになっている。
 戦車モードでのギミックは、砲塔の旋回、砲塔上の機銃の旋回程度。キャタピラは、変形ギミックの都合で一部分だけゴム製。車体底面に設けられた車輪による転がし走行が可能。

変形

 変形パターンは、奇抜なロボットモードの形状に比べて以外にオーソドックスなパターン。キャタピラを含む車体の左右が手足に変形するが、手足は基本的に転輪が連なって構成された骸骨のようなデザインになっている。装甲板は肩や腰のアーマーになり、また一部ゴム製になっているキャタピラパーツは肩と腰にぶら下げるように配置される。変形の最初のステップは、この軟質樹脂製のキャタピラ部分のロックを外す事から始まる。

 そのまま背中に背負う形になる砲塔は、展開して大小2本の刀を取り出す事ができる。この展開ギミックにメックアライブギミックが搭載されており、砲塔を左右に展開するのに連動し、内部のメカが回転し、同時に小刀の鞘が現れる。この際に、大刀は先に取り外しておかないと、内部の可動機構に刀が巻き込まれて、先端が曲がってしまうようだ。

ロボットモード

 ロボットモードは、G1ブラジオンのシェルである、髑髏の鎧武者をモチーフにしている。G1シェルでは、骸骨が露出していたのは頭部だけだったが、今回のバージョンでは、先述のように手足も戦車の転輪が連なった骸骨のようなデザインになっている。また、胴体(胸部)も髑髏のような意匠になっているのが特徴。

背中の砲塔には、大小の刀が収納されるが、それとは別に左腰のアーマーに2つの刀を差しておけるようになっている。小刀のホルダーは、アーマーの移動に連動して自動的に展開するようになっている。また、説明書には記載されていないが、大刀の柄には砲口の部分に小刀を差し込んで、双刀にする事ができるようになっている。

 関節の可動部分は比較的多いが、両肩の付け根が単なる1軸可動であったり、手首の回転が無い事によって、刀を持たせたポージングでは、やや不自由を感じる事がある。足首は前後スイング可動のみだが、接続パーツに角度が付けられていて、やや脚を開いた状態できちんと接地するようになっている。

カラーリング

 ビークルモードのカラーリングは、G1版の戦車と同じくグリーンの全体色になっている。主砲等の細部パーツはライトグレーの軟質樹脂成型。
 キャタピラ部分は転輪が手足になる関係でライトグレーやオレンジの部分が混在しているが、フトモモになるオレンジの部分はなぜか外から見えない裏側の部分のみ黒で彩色されており、もし、これが裏表逆ならばほぼ黒一色の足回りになったはず。

 ロボットモードは、G1版プリテンダーシェルの全体色であるオレンジが、胴体部分や肩、脚部に見られる。前述のフトモモ部分の裏側のみの黒い彩色は、もしかしたら、本来は全体が黒彩色にするつもりだったものが、オレンジの面積を増やす為に正面のみオミットされたのかもしれない。
 兜は、これもG1版の配色である赤茶色、髑髏の顔面は、ややアイボリーがかった白の彩色。目は赤。

 戦車モードの左右側面には、ディセプティコンのエンブレムが黒で彩色されている。




うしろ


キャタピラを外したところ


左腰に刀2本を差しておける

メックアライブ・ギミック

 砲塔を左右に開くと、連動して、内部左側のディスク状のパーツが回転しながら、アームが展開し小刀の鞘が現れる。内部中央のレールは大刀を収納する為のもの。

 
やや厳しいが、なんとか刀を両手で構えられる。
双刀状態。説明書には記載されていない隠しギミック。

G1版との比較


左から、NEST版、G1ビークル、G1プリテンダーシェル

  G1ブラジオンは、生物に偽装するための外殻を纏った『プリテンダー』というサブグループに属するキャラクターで、内部の本体ロボットこそ戦車に変形するスタンダードなスタイルのトランスフォーマーだったが、プリテンダーシェルは、一連のシリーズの中でも特に奇抜な、髑髏の鎧武者という姿をしていた。

 今回のNEST版は、武器として刀を持っているが、これは当時のマーベルコミック版で独自に描かれていた武装からの引用で、元々のG1版玩具には付属していない。

G1内部ロボット

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