海外版パッケージ
Power Hook
OPTIMUS PRIME
(パワーフック・オプティマスプライム)


日本版パッケージ
 アメリカでは、2007年6月2日から発売された、低年齢層向けライン「ファストアクションバトラーズ」アソートwave1商品4種類の内のひとつ。

 パワーフック・オプティマスプライムは、トラックに変形するオートボットリーダーで、その名の通り発射可能なフックを装備する。

 日本では、2007年6月2日に「ベーシック・オプティマスプライム」として発売された。


■ファストアクションバトラーズ


 実写映画玩具の1カテゴリとして登場した「ファストアクションバトラーズ」(以下、FAB)は、低年齢層向けに簡易な変形とアクションギミックを内蔵したシリーズ。実写映画のメインライン商品に見られる、オートモーフテクノロジーに類似した連動変形アクションを全てのアイテムが搭載している(FABでは、オートモーフという言葉は使われていない)。デザイン的には、実写映画キャラクターを再現した商品になるが、プロポーションは等身を下げられた、ややディフォルメされたスタイル。また、ロボットモードでの対決遊びを盛り上げる、スプリングを使用したアクションギミックがどの商品にも2つ程度搭載されているのがセールスポイントのひとつで、商品名には、キャラクター名の前に搭載している武器ギミック名が付けられている。

 低年齢向けのTF玩具シリーズとしては、2002年度から数年間展開されたゴーボッツ・シリーズが挙げられるが、今回のFABは、商品ライン的には、ハズブロ社がスターウォーズ玩具シリーズで2005年から2006年にかけて展開した「フォースバトラーズ」シリーズの流れを汲む物と思われる。「フォースバトラーズ」は、FAB同様の低年齢向けフィギュアシリーズで、ややディフォルメを加えて造型された本体に、アクションギミックを内蔵している他、価格帯等、共通のコンセプトに基づいている。

 日本では、FAB商品はムービーベーシックシリーズとして、独自の展開を行っている。

パワーフック・オプティマスプライム


トラックモード

ロボットモード

 パワーフック・オプティマスプライムは、FABの基本コンセプトに則り、ややディフォルメされた形状のビークルモードと等身を低めに押えられたロボットモードを持つ。

 ロボットモード時は、FAB商品の中では関節可動部分が多い方で、両肩と両脚の付け根がボールジョイント接続。頭部、両ヒジ、両ヒザ、腰も可動し、比較的自由度の高いポージングが可能。

 アクションギミックは、左腕の先端からスプリングで発射するパワーフックと腰部分のスプリングによる回転の2つ。
 パワーフックは、本体とヒモで繋がれており、実際にフックを引っ掛けてぶら下げる事もできる。ビークルモード時には車体の裏側にパワーフックを収納できるようになっている。ビークルモードでは、ボンネットの先端に発射口が来るが、発射スイッチは本体の内側に隠れるのでパワーフックを発射する事はできない。
 腰の回転ギミックは、他のFAB商品の多くにも搭載されている共通ギミックで、上半身を右にひねって手を離すと、スプリングによってスイングするギミック。これでパンチやラリアットを再現して遊ぶ為のもの。

 変形は、胴体部分の移動に連動して、両腕が開くように展開する連動ギミックあるが、構造上、ビークル→ロボットへの変形時には車体後部と胴体の合わせにややコツが必要になり、どちらかと言えば、ロボット→ビークルへの変形の方がスムーズな連動が楽しめる。また、足首もスプリングで飛び出すようになっている。

 カラーリングは、ブルーとレッド、グレーを基調とし映画オプティマスの特徴である、ファイヤーパターンも各部に入れられている。特に、胸部のファイヤーパターンは他の商品では十分に再現されていないポイント。



うしろ


腰のスイングギミック

変形途中


アクションポーズ


日本での展開


■ベーシックシリーズ

 日本では、ファストアクションバトラーズ商品は、「ベーシックシリーズ」というカテゴリで独自に展開している。

 実写映画関連玩具は、基本的には海外版パッケージのまま国内に導入されているが、ベーシックシリーズだけは、日本語版パッケージが製作されている。ベーシックシリーズは、ターゲットを明確に児童層に定め、同時期に平行展開していた同じく児童向け商品「テレもちゃ・ビーストウォーズ」シリーズとの連携を強く打ち出している。
 具体的には、雑誌媒体や封入カタログ等で映画キャラクターとビーストウォーズキャラクターの競演を描き、宣伝媒体でも両者が相乗りする形で同時に掲載されている場合が多い。また、映画玩具の国内導入後に発売されたテレもちゃ製品「TM-11タイガトロン」に付属のDVDでは、コンテンツのひとつであるジオラマストーリーにて、ムービーベーシックシリーズとテレもちゃ・ビーストウォーズシリーズの商品が競演する内容が収録されている。
 ストーリーは、ビーストウォーズの舞台である「惑星エネルゴア」に、時空を超えて謎のビークル軍団(映画キャラクター)が襲来、「動物 VS 乗物」の戦いが始まるといったもの。

■日米パッケージ比較

 ベーシックシリーズは、日本独自のデザインになっているが、海外のファストアクションバトラーズとは台紙とブリスターのサイズ、形状はほぼ同じ。
 玩具自体は、日米で特に違いは無いが、日本版はビークルモード、海外版はロボットモードでのパッケージングになっている。

 海外版は、比較的シンプルなデザインだが、日本版はメインライン商品のデザインフォーマットを一部取り入れているのが特徴。

■パッケージ裏面

 パッケージ裏面には、ベーシックシリーズの商品を使った特写イメージに加えて、テレもちゃ・ビーストウォーズの紹介も掲載されている。
 また、封入カタログは、テレもちゃシリーズのカタログと同フォーマットのものでスペシャル版とされている。内容もテレもちゃ製品とムービーベーシックの両者が掲載。

 ラインナップ紹介で、ラチェットが同時発売中であるかのように掲載されているが、実際にはオプティマスプライム、スタースクリームの翌月の7月19日の発売だった。また、7月発売予定として、ジャズとブラックアウトが掲載されているが、ブラックアウトは実際には8月の発売。

パッケージ裏面

■パッケージエラー品

 オプティマスプライムのパッケージは、台紙部分がスタースクリームのものと間違って貼り付けられたエラー品が多数出回っている。正しいバージョンとの比率は不明だが、店舗によっては6月2日の発売開始の時点から、エラー品と正規品の両方が同時に店頭に並んでいる場合もあった。

 スタースクリームのパッケージ台紙とは、裏面は同一で、表面のエンブレムと煽り文句が異なるだけなので、さほど問題にはされていないようだ。

正規版

エラー版

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